ワイルド・ライス

シンガポール

シンガポール唯一の専用張り出し舞台

今やシンガポール随一のプロ演劇集団と評される「ワイルド・ライス(WILD RICE)」は、国際的に高く評価され、受賞歴のある舞台演出家のアイヴァン・ヘン(Ivan Heng)が2000年に設立しました。以来20年以上にわたり地元の劇場を活動の場としてきましたが、2019年、フナンのショッピングモールに自前の劇場を持つに至りました。新設劇場のワイヤレスソリューションとしてなぜ彼らがゼンハイザーDigital 6000を選んだのか、その経緯をご紹介します。

「Digital 6000を導入したことで帯域幅が広がっただけではなく、明瞭度が高まり、ハンドリングノイズもなくなりました。自動同期機能で設定もずっと簡単になり、空き周波数を探す手間もありません」

- デヴィッド・サガヤ、テクニカルマネージャー -

シンガポールの人と文化の中心地フナンに、パフォーミングアーツ複合施設が2年の歳月をかけて完成しました。そのメインシアターとなる「WILD RICE @ Funan」のため、ワイルド・ライスの設立者でアートディレクターのアイヴァン・ヘンと、エグゼクティブディレクターのトニー・トリケット(Tony Trickett)が描いたビジョンを形にするべく、シンガポールの建築事務所「ザーク・コラボレーティヴズ(Zarch Collaboratives)」、劇場設計コンサルティングサービスをグローバルに展開する「チャコールブルー(Charcoalblue)」、音響デザイン会社の「ラジアン・アコースティックス(Radian Acoustics)」が協働してデザインに携わりました。英ストラトフォード・アポン・エイヴォンにあるロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの「スワン・シアター」にインスピレーションを得たWILD RICE@Funanは、シンガポール唯一の専用張り出し舞台を持つ劇場です。ホール中央に伸びた張り出し舞台は、3方向を客席に囲まれたデザインとなっています。

»何者にも勝るゼンハイザーのサウンドクオリティ«

3階層にわたり総床面積約1,860平方メートルを占めるWILD RICE @ Funanは、358座席のニーアンコンス・シアター(Ngee Ann Kongsi Theatre)、60座席のパフォーマンススタジオ、複数のリハーサルルーム、およびカンパニーの管理事務所で構成されます。WILD RICE @ Funanは目下、個性的かつ親密感あふれる奇跡のごとき演劇空間の創造という「舞台」で主役を演じた多くの人びとに、その真価を証明しているところです。共有体験としての演劇のためのフォーラム開催や多様性の推進、現代ならではの問題点と可能性についての考察、人びとに感動と問いかけと娯楽をもたらす作品の上演をミッションに掲げています。

劇場に導入されたEM 6000 UHF 2chレシーバーは、470~718MHzの周波数レンジで3種類の帯域を正確に選択します。「88MHzのスイッチング帯域幅で空いている周波数を自動的に連続スキャンできるので、干渉の有無もすぐにわかります」と語るのはテクニカルマネージャーのデヴィッド・サガヤ(David Sagaya)氏です。WILD RICE @ Funan以前、同氏は14年以上にわたりシンガポール・レパートリー・シアター(Singapore Repertory Theatre、SRT)で経験を積んできました。その豊富な経験のなかでサガヤ氏がパートナーとして愛用してきたのがゼンハイザーです。「Digital 6000を導入したことで帯域幅が広がっただけではなく、明瞭度が高まり、ハンドリングノイズもなくなりました。自動同期機能で設定もずっと簡単になり、空き周波数を探す手間もありません。上演中に電源を切らずにバッテリーを交換することも可能です」(サガヤ氏)

14chの環境とME 9004カプセル

サガヤ氏は5000シリーズでゼンハイザーに出会って以来、12年以上にわたるヘヴィユーザーで、「何者にも勝るサウンドクオリティ」をとりわけ高く評価しています。Digital 6000シリーズは、RFの制御が難しい場所でも幅広いダイナミックレンジを提供します。また、相互変調のないHFテクノロジーにより、多くのチャンネルを安定して使えるといった特長もあります。これまでゼンハイザーDigital 9000シリーズを愛用してきたサガヤ氏も、ワイルド・ライスが導入した最新のDigital 6000シリーズには大いに満足しているといいます。

14chのセットアップは、SKM 6000ハンドヘルドマイク&ME 9004カーディオイドカプセル、SK 6000ボディパックトランスミッター、MKE 1ミニラベリアマイクで構成。ゼンハイザーew500 G4 UHFワイヤレスマイク、e935ハンドヘルドマイク、ラックで構成されたポータブル・オーディオフライトケースも導入されています。なお、これらのゼンハイザー・システムは、オーディオコントラクターのスペクトラム・オーディオ・ヴィジュアル(Spectrum Audio Visual Pte Ltd)が納入を担当しました。

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