リールカトリック大学が実践する聴覚障害者への柔軟な対応。それを陰で支えるゼンハイザーのMobileConnect
課題
アクセシビリティプロジェクト「Agenda d'accessibilité Programmée」(利用しやすさに関するプログラムアジェンダ)では、リールカトリック大学における聴覚補助の最新アプローチを模索。解決策は、一元管理されたハードウェアソリューションを利用して、簡単に規模を拡大できることはもちろんのこと、衛生的で使用しやすいものであることも不可欠。
ソリューション
MobileConnectを20台設置。「Bring Your Own Device」(BYOD。自分のデバイスを持ち込む)のアプローチで、音声データは直接学生のスマートフォンに送信されるので、アクセスしやすく、直感的に使用可能。聴覚障害の学生が、専用レシーバーの貸し出しを依頼する必要がなく、大学のWiFiが利用できる場所であればどこでも着席できる。
インクルージョンはリールカトリック大学にとって心の問題です。学長のリーダーシップのもと進められているプロジェクト“学長のリーダーシップのもと進められているプロジェクト「Prendre soin」(ケアする)の一環として、20台のMobileConnectが構内に設置されました。本件は、フランスで設置されたMobileConnectで最も重要な事例となります。
リールカトリック大学では、収容人数50人以上の講堂と教室のすべてにMobileConnectが設置されています。設置個所は複数の建物に及びました。聴覚補助の一元管理ソリューションとして、サーバールームには20のMobileConnect Stationがあります。MobileConnect Stationは大学のネットワーク内で音声ストリーミングサーバーとして機能します。Dante経由で音声信号を受信し、LANにつなぐと、その信号はそこからさらにWiFi経由で、MobileConnectアプリを使用している学生の個人のスマートフォンに送信されます。すべてのMobileConnect Stationを管理する中心として使用されるのがMobileConnect Managerです。そのおかげで、システムの柔軟性が増し、 MobileConnect Stationをいくつでも既存の音声設備やネットワークの環境に統合することが可能になります。
リールカトリック大学が聴覚補助ソリューションとしてMobileConnectを選んだ決定的な理由は、エンドユーザが使いやすい、音質が優れているからだけでありません。さらに、MobileConnect Appの使い心地が人間工学の面で極めて優れているからです。
このソリューションのおかげで、学生はWiFi経由で自分のスマートフォンから教室の音声エコシステムに直接接続できます。MobileConnectは柔軟性に優れているので、聴覚補助だけでなく、ライブ翻訳や、Danteを利用してほかの部屋に音声を再送信するなどさまざまな用途に対応可能です。この柔軟性は、教育機関である当校にとっては重要です」とリールカトリック大学のマルチメディアプロジェクトマネージャーのオレリアン・トランカール氏。さらに、同大学でマルチメディア責任者を務めるヴィアネ・デロリー氏はこう話します。「このソリューションのユーザーは使い方を自由に調整できます。植え込み型補聴器を使用している人や、聴覚障害があるけれど、それを悟られたくない人は、教室の入り口でQRコードをスキャンするだけですみます。これは、最前列に着席しなければならない磁気誘導ループの聴覚補助機器と比較すると、格段に大きなメリットです。MobileConnectがあれば、教室のどこでも自分が好きな場所に座ることができますから」。リールカトリック大学でMobileConnectを導入するメリットには、そのほかにも衛生面が挙げられます。学生は自分のスマートフォンで音声ストリーミングにアクセスできますので、聴覚補助機器の貸し出しや清掃の必要がなく、衛生面のリスクを最低限に抑えることができます。
リールカトリック大学のチームは、聴覚補助ソリューションとゼンハイザーとのコラボレーションに大満足。「新しい設備は私たちの期待どおりのものでした。ゼンハイザーとの協力体制も申し分ありません。連絡もとてもスムーズで、問題や質問があれば、迅速かつ効果的な回答を得られます」とマルチメディアプロジェクトマネージャーのトランカール氏は話してくれました。
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