SpeechLine DWで実現する脅威のスピーチ明瞭度
シュトゥットガルト州立美術館(Staatsgalerie Stuttgart)では、講堂の音響テクノロジーが古く、近代的なシステムへの交換が必要でした。固定スピーカーのケーブリングが複雑で、すべてのマイクロホンが有線だったため、イベント開催時に音響関連の作業に膨大な時間がかかり、ケーブルに足を取られて転倒する危険性もありました。
天井の固定スピーカーとゼンハイザーのSpeechLine Digital Wirelessマイクロホンシステムにより、講堂の音響関連作業は各段に簡素化され、設備環境も整頓されたほか、スピーチ明瞭度も著しく向上しました。
2017年1月、シュトゥットガルト州立美術館の新館(イギリスの著名な建築家ジェームズ・スターリングの設計)の講堂に、新しいPAシステムが導入されました。この近代的なサウンドテクノロジーの一環として同館が採用し、MADミュージック(MAD MUSIC Beleuchtungstechnik GmbH)により納入されたのが、ゼンハイザーのSpeechLine DWです。全8チャンネルのうち、4チャンネルにはハンドヘルドマイクSL DW 3 EU Rが、さらに4チャンネルには快適な装着感のネックバンドマイクSL DW 3 EU Rが選ばれました。このほかに、SpeechLine DWと互換性のあるワイヤレスデスクフィート(SL Tablestand 133-S DW)×4と、グースネックマイク+ME 36コンデンサーカプセルも導入されました。
同館は主催イベントでスピーチ放送に力を入れており、そのため、各種レクチャーや講演、ディスカッション、プレゼンテーションに適したマイクロホンを必要としていました。「SpeechLine DWはさまざまな要件にぴったりの選択肢です」と語るのはMADミュージックのCEOであるマティアス・ブレムガートナー(Mathias Bremgärtner)氏です。
講堂ではイベントの種類に応じ、最大8チャンネルのゼンハイザーSpeechLine DWが同時に使用されます。「非常に使いやすく、放送時もまったく問題ありません」とシュトゥットガルト州立美術館のコンピュータ&メディアテクノロジーを統括するエリック・カッツァー(Eric Katzer)氏は評価。ブレムガートナー氏は次のように付け加えています。「新しいPAシステムの必須条件として、使い勝手の良さがありました。特に、音響技術に詳しくない人にも使いやすいという点が重要でした」
稼働中以外、ハンドヘルドマイクとポケットトランスミッターはコントロールルームに置いたゼンハイザーCHG 2充電ステーションで充電しています。カッツァー氏は充電式バッテリーパックについても「まったく問題ありません」と評価し、稼働時間に関しても講堂での通常利用に十分だと語っています。
「講堂内にアンテナを立てることも考えましたが、新館に適用される建築規制のために難しかった。SpeechLine DWのアンテナはコントロールルームの講堂に面した窓の上に設置でき、見た目的にも支障がなく、技術的にも最良のソリューションだと思います」(ブレムガートナー氏)
システム導入半年後には、カッツァー氏からさらに好意的な評価をいただいています。「新しいゼンハイザーSpeechLine DWは実地でその真価を実証してくれています。クレームは1つもありません。イベントで何かトラブルがあれば、すぐに私の耳に入ります。ユーザーから何も言われないのは良いサインだと言いますからね」