ゼンハイザーDigital 6000: AIDAクルーズの船内エンターテインメント向けに導入
AIDAクルーズ(AIDA Cruises)では、船内エンターテインメントプログラム用のラジオマイクロホンについて、極めて高度な品質を求めていました。同社の望むワイヤレスシステムは、最高のサウンドクオリティを実現し、航路のどの地点でも各国の周波数規制を守り、港をはじめとするRF環境が特に厳しい場所でも干渉なしで運用できなければなりませんでした。
AIDAcaraのシアターには、ゼンハイザーEM 6000 2chレシーバー×9、ボディパックトランスミッター×14、ハンドヘルドマイク×13を導入しました。AIDAvitaにも同様の機材を、より大型のAIDAbluにはゼンハイザー2chレシーバー×20を導入しました。
AIDAクルーズのエンターテインメントプログラムでは、ゼンハイザーDigital 6000システムが主力機材になりつつあります。2017年4月、AIDAvitaが同社の客船で初めてゼンハイザーのデジタルワイヤレスシステムを採用。AIDAcaraとAIDAbluがこれに続きました。AIDAauraは2018年4月に同様の機材を導入し、AIDAstellaとAIDAbellaも2020年末にはこの画期的ワイヤレスソリューションを搭載する見通しです。
「近い将来、AIDAの全客船にゼンハイザーDigital 6000 システムを搭載する計画です」と語るのは、AIDAクルーズの音響技術部門スーパーバイザーを務めるダニエル・ホブヒャー(Daniel Hobucher)氏です。同氏はAIDAcaraから目下建造中のAIDAnovaに至るまで、すべての客船の音響技術を統括しています。現在、同社では12隻が周航中で、ここ数年間で進化し続けている全客船について、音響設備の標準化を目指しているところです。「スタンドアローンソリューションは避けたいと考えています。技師たちは客船から客船へと乗り換えて業務に当たるため、システムを標準化して、可能な限り共通の作業環境を整える必要があるからです」(ホブヒャー氏)
画期的なゼンハイザーDigital 6000システムを導入したことで、クルーたちはワイヤレス干渉の問題から解放されました。「Digital 6000システムを客船に搭載して以来、ワイヤレス干渉に関するクレームは一切聞かなくなりました」とホブヒャー氏は語ります。「伝送干渉が起こりやすいプールデッキなどの屋外エリアでも、まったく問題がありません」
ホブヒャー氏は、ゼンハイザーDigital 6000システムの使い勝手に優れたバッテリーテクノロジーにも非常に感銘を受けているといいます。「充電式バッテリーの作動時間は十分ですし、バッテリー残量表示も信頼度が高いですね。特筆すべきは19インチの充電ユニットです。船内には極めて限られたスペースしかありません。以前使っていたBAバッテリーパック用充電ユニットは、サイズ的に最適とは言えませんでした。フラットなデザインのL 6000充電ステーションは、19インチ、1Uフォーマットで著しく改善されています」
AIDAクルーズでは革新的なゼンハイザーDigital 6000システムを、実証済みのゼンハイザー・アナログワイヤレスモニタリングチャンネルと併用しており、ホブヒャー氏いわく「素晴らしい働きぶり」とのこと。新しい機材の導入後、ショーの出演者たちも新しいゼンハイザーシステムのおかげで、声がよりダイレクトかつ明瞭に聴こえるようになったと高く評価しているそうです。
「ゼンハイザーを使い始めてから20年以上経ちますが、信頼できるパートナーだといつも実感しています。製品の品質は非常に高く、見た目にもサウンドにもクオリティの高さが表れていますね」(ホブヒャー氏)